思春期特有の難しさ

親が勉強できたり、親が勉強熱心で正しい勉強方法を教えたりしても、子どもが勉強できるようになるわけではありません。

これまで多くの保護者の方と面談をさせていただきましたが、親が子どもに正しい勉強方法を伝えて実践させているご家庭は少なくありませんでした。しかし、そういうご家庭に限って、お子様の成績は平均前後であることが多かったです。

なぜでしょうか?

お話を伺う限り、かなり良い勉強方法をお子様に伝えていることが多いです。

でも、成績は上がりません。それは、親子関係の難しさが原因になっていることがあります。

中学生は親離れをする時期とも言われています。親の影響は相変わらず大きいですが、この時期はこれまでよりも、外で出会う人との影響を大きく受けるようになってきます。友達、学校の先生、習い事の先生、コーチなどです。だから、頭では親の言うことが正しいと分かっていても、体が素直に反応してくれないのです。部活でも勉強でもなんでもそうですが、やる気のない時とやる気がある時では成果は大分変わります。メンタルが大きく影響しやすい時期です。この感情の揺さぶりが一番大きいのがこの中学生の時期です。だから、

えっ?なんで?

うちの子に限って・・・

と予想外のことが起きるかもしれません。

素直に親の言うことが聞けない時期=それが中学生です。この時期に一番大事なことは、親が勉強を教えることよりも、親子関係を意識することです。無視の状態が一番よくないです。なんだかんだ話を聞いてくれる状態であれば問題ありません。親子で共通の趣味や話題を模索して親が少しでも楽しんだ方が良いです。親だけが苦しい思いをするのは間違いです。それは、子どもを恨めとかそういうことが言いたいわけではなく、我が子に関心を持つことが大事ということです。

二重の期待値

娘は体操を習っていますが、妻からすればやや不満のようです。理由は、あまり上達していないからです。しかし、私は上達していると思っています。小さいことですが、すこーしずつできるようになっていることがあります。ぱっと見はほとんど上達してないじゃん、っていう状態かもしれません。でも、そこに対しての不満はありません。小さな変化は見て取れるからです。このことは妻とも話しをしました。

もちろん期待はしていますよ。凄くできるようになる姿とか妄想すると楽しいですからね。それに我が子(私の子が凄いとかという意味ではなく)ですから、そのポテンシャルはあると期待したいです。しかし、それは一方的な期待であり、子どもからすれば知らないことです。期待の押しつけは良くありません。だから、子どもが仮にこのまま全く上達しなかったとしても、それはそれ、と受け止める覚悟は必要です。そういった意味で、「できると信じている」が「できなくても子どもに失望することはしない」ことを意識することが大切だと思います。

また、親が何もしないのはちょっと違うと思います。子どもがやっていることに関心を持つことが大事です。私は娘の体操をできる限り見に行っているのですが、ずっとスマホを見て子どもの練習を見ない親もいます。

どう?それ?

子どもに無関心じゃない?

と思うわけです。スマホを使って仕事をしているわけではないでしょうから、子ども見ようよ、と思うのです。

いくら中学生が反抗期で言うこと聞かないからと言って、ノータッチでよいということではありません。むしろ、ノータッチはどちらかというと危険です。なぜなら、子どもは、「親が自分のことを見てくれていない」と感じるからです。

関われば、「うざい」と言われたり、うざいと言われなくてもうざがられたりします。

ノータッチだと「気にしてくれない」と孤独を感じます。

どっちやねん

これが中学生の時期に起こる多くの人に共通することです。多くの人に共通するということは、そうでない人もいるということです。逆にまだまだ親が近くにいないと不安に感じる人もいます。成長のスピード、性格などは人それぞれです。周りを色々と気にすることは大事ですが、自分の子どもが今何に関心を持っているのか、親が子どもに関心を持つことが大事だと思います。そして、子どもが勉強のサポートを必要とするなら、サポートしてあげましょう。子どもは、自分から素直に

手伝って

と言えないものです。本当は助けを必要としているかもしれません。

こちらが子どもをコントロールするのではなく、子どものサポートに回るようなイメージが大事です。きっと本当は、色々と話を聞いてほしいのかもしれません。これを書きながら私もこのことを自分に意識させています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次