悲しい

先日ある生徒から、

先生のやり方で勉強しても成績が上がりません

という内容のメールをいただきました。このお子様は勉強が苦手です。今まで勉強が苦手、具体的に定期テストの5教科合計が200点未満の人が何人か当塾に通っていただいておりました。


お子様の定期テストの5教科合計点が200点未満の方は、入塾される前に必ず保護者の方に

塾に入って成績が上がるとしたら、1:1の個別かうち(当塾)になります。

という話をさせていただきます。1:2~1:4の個別指導塾は、意外と入塾を断られるケースがあります。それは、学力の低い生徒は上がりづらいからです。

えっ?個別だから上がりやすいんじゃないの?

と思われるかもしれませんが、個別指導の塾は1:1以外の塾は一人あたりの教わる時間が短いので、週1回の授業だけでは成績がほぼ上がりません。だから、1科目週2回(1:2の塾で80分授業を基準に考えています)受講しないと成果はまず出ないと思っていただいた方がいいです。そうなると1教科習うだけで月に2万円~3万円かかります。2教科なら4万円~5万円くらいかかることを覚悟しないといけません。そして、それだけお金をかけても上がらない生徒もいます。

それであればなおのこと、集団指導塾である桜ゼミナールは上がりづらいんじゃないかと思われるかもしれません。普通に考えればその通りです。しかし、当塾の特長はなるべく個々に見るようにしていることです。勉強の仕方を指導したり、個別に課題を出すこともあります。個別指導塾よりもはるかに個別対応しています。だから、個別指導塾よりも成績が上がりやすいという状態になっています。事実、成績の結果だけ見ればケタ違いに成果が出ています。


冒頭のこのお子様は勉強が苦手です。だから、これまでたくさんフォローしてきました。

後期の定期テスト(12月)に向けて学校ワークを繰り返しやって結果を出せるように、逆を言えば、学校ワークをため込んで結果が出ないという風にならないように、9月からは学校ワークを塾に持ってきて勉強してもらいます。

毎回の授業で伝え、メールでも生徒・保護者の方に同様の文章を送っていましたが、2人だけ1か月経っても学校ワークを持ってきませんでした。個別にも言い続けていました。ちなみに2人に共通していることは、成績が5科合計200点を切っているということです。だから、その子のために、「スケジュール表」まで作ってあげました。1週間の持物や宿題、小テストの内容などを書いたものを面談して渡しました。小学生でもこんなことやらないでしょう。個別指導の塾でもこんなことやらないでしょう。そこまでしてあげてようやく

やばい

と思ったのか、ようやく学校ワークを持ってくるようになりました。

その後、10月と11月はほとんど宿題をやっていませんでした。課題もやれていませんでした。だから、個別に面談をし、1週間単位でやることを決めて1週間ごとに面談をするようにしました。

こんなこと個別指導塾でやっていますか?ちなみに私は個別に課題を出したり、個別に面談をしている人はたくさんいます。このお子様だけではありません。

しかし、その課題すらやれていませんでした。短く1週間単位で切って課題を出してもです。これ以外にも、各教科のアドバイスを何度もしました。質問対応も何度もしました。でも、

結局言うとおりに勉強できていない

だから結果が出ていないのです。人の話を聞いていないのが最大の原因です。じゃあなぜ話を聞いてないのでしょうか?

もちろん、その時は「分かりました」というような返事と顔をしています。それでもすぐ忘れてしまうんです。理由は、性格もあると思いますが、スマホも大きく影響していると思います。

勉強が苦手な子は、1日のスマホの使用時間が長いです。なぜ長いのか?それは自分の欲をコントロールするのが苦手だからです。

そろそろやめた方がいいか・・・

という自制心が働きません。そのため、脳が疲れるまで見続けてしまうのです。脳の疲労が取れないので、集中力もありません。集中力がないから、人の会話も記憶に残らないのです。だから、1か月間言い続けても学校ワークを持ってきませんでした。スマホは本当に考えた方がいいです。特に勉強の結果が出ていない人は。

私はそれでも、何とかしたいと思っているのです。今通ってくれている生徒全員の成績を上げたいと思っています。たとえ学校の先生や親が諦めても、私は諦めない。そう信念でやっています。

でもね、これだけの労力を使っても、塾のせいにされたら私のモチベーションも下がります。私も完璧ではありません。だから、常に改善を試みて毎回何かを変えていっています。別に何を言われてもいいんです。私にも至らない点はあるでしょうから。未熟な部分もあるでしょうから。

でも、このお子様には相当な時間と労力を使いました。それでもこのように言われるのは、「悲しい」以外ないでしょう。


ちなみに今まで5教科合計200点未満の生徒は何人かいました。その一例です。

あるお子様は、大手の個別指導塾から移ってこられました。そこでは、塾長に暴言を吐かれたということです。フランチャイズでやっている塾ですが、塾の先生って人的に未熟な人結構いるんです。それ言っちゃだめでしょう、みたいなことを平気て言う。そんな塾があるんです。信じ難いごとにすぐ近くに。そのお子様も結局勉強は嫌いだし、苦手だし、宿題をやらない時もありました。それでも最後まで本人なりに頑張って高校に行きました。当塾に通っていただいてほとんどストレスはなかったと思います。楽しく通われていました。

またあるお子様は、志望校をどうするかなかなか決められず親とも話ができていない状態でした。そこで12月に三者面談をしました。このお子様も勉強は嫌いだし、苦手だし、時々宿題はやってこないし、そういった状態でした。そして私にはこの子の将来が一瞬見えてしまったのです。それは、高校はどこでもいいという考えだったので、親の言うとおりの学校に行って、今後何かにつまずいた時に、親のせいにする未来が見えてしまったのです。

あの時、親が行けって言った〇〇高校に入ったからよくなかったんだ!

と親のせいにする未来が見えてしまいました。だから、私は

高校は自分で決めろ!

じゃないとこれからの人生でもし上手くいかない時があったら、必ず親のせいにするぞ!

あの時、親が言った〇〇高校に行ったからよくなかったんだと、これから何かにつまずくごとに、上手くいかなかった時に親のせいにするぞ!

自分の人生になのに、親が!塾が!学校が!友達が!そうやって誰かのせいにして生きることになるぞ!だから、そうならないように高校は自分で決めろ!

これ本当に言ったセリフです。私は普段は静かで優しいような感じがするかもしれません。実際に怒ることはほぼ皆無です。でも、本能で抗わないといけない時ってあるじゃないですか。私にはこの子のよくない将来がありありとイメージできてしまったのです。だから強く言いました。結局このお子さまは、自分で高校を決めて合格しました。今でもはっきりと覚えています。合格発表の日に本人から電話をもらいました。

先生、受かりました!今まで本当にありがとうございました!

言葉は短いですけど、声が震えていました。私にはこの時こう聞こえたのです。

先生、受かりました!(先生、僕は先生の言う通り自分で高校を決めて合格しました。自分でちゃんと決めましたよ。)今まで本当にありがとうございました!

このお子様は心の中でこのように呟いたと思います。私にはそう聞こえたのです。

色々なお子様がいらっしゃいました。勉強が苦手なお子様が勉強嫌いなことは分かります。宿題をやらなくても特に怒ることはしません。怒っても意味ないからです。ただどうやったらやるようになるのか、勉強を好きになってもらえるか、好きな科目を1科目でも作ってあげられるか、自発的にやるようになるにはどうしたらいいか、そんなことを考えて指導してきましたた。大変なことはたくさんありましたが、私も彼らからたくさんのものをもらいました。人的にも良いものをたくさん持っていました。特に人に対する優しさなどは持ち合わせていたと思います。彼らなりに頑張ってきたのです。


ただ、今回はちょっと違います。

だから、今後は一つ新しい指針を作っていきます。私の仕事に影響するからです。それは言い換えると通ってくれている全ての生徒に影響してしまうからです。余程のことです。余程のことだから変える必要があるのです。

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