本当の数字

この記事のお話:本当の数字

本当の数字

前回の記事でも書きましたが、私も2023年千葉県立高校入試の問題を解きました。そしてネットの色々な情報を見てふと思ったわけです。

適当な記事書いてんな~

と。客観的な記事ではないですね。個人の感想はいいですよ。感想ですから主観が入って当然です。でも、プロが書いた記事でそれはちょっと違うな~、と思うところがあるわけです。無駄に受験生を動揺させる記事がいくつもあります。今回ポイントは2つあります。

1.実際に問題を解いているかどうか

問題を見るのと解くのでは全く違います。難しそうに見える問題でも、解いて見ると解けたりします。また、解くことで受験生はきっとここで苦労しただろうな~、など気づきがあるわけです。問題を解かずに、見ただけでああだこうだいう人は100%信用のない記事になります。

2.客観的に書いているかどうか

大問2の2番目の直線の式を求める問題は、

基本問題ですね

と言う人がいますが、

何もわかってねぇ~な!

と思うわけです。塾で教えていたら、これは解けない人が多い問題だなと気づくはずです。

通常、直線の式を求めなさいと問われる問題は、2点通る座標が分かっています。この問題は1点しか通る座標が分かっていません。じゃあどうすればいいか?この問題の解き方は2択です。

1.正方形なので傾きが-1と気づくか?

意外と見ないタイプの問題なので、本番で気づかなかった人も多かったでしょう。ここに気づけば、この問題の難易度は確かに易しいと言えます。しかし、実際に気づいた人は少なかったと予想しています。

2.もう片方のx座標をtと置いて正方形であることを利用して力技で解くか

数学の力がある人(偏差値60以上)は、この問題を力技で解くことができます。逆を言えば、数学の偏差値が60未満の人は傾きが-1と気づかなければ解けなかったか、解くのにかなりの時間を要したはずです。

そうなると、この問題は易しそうで易しくない問題と判断できます。正答率が50%を切っていても不思議ではありません。


大問3の証明の記述の問題についても同様のことが言えます。

これは基本問題ですね

と書いてある記事があるのですが、

それ、あなたの感想ですよね

と言いたくなります。普段この言葉は使ったことありませんが、これに関してはこう言いたくなりますね。

私が解いた感想で言うと、確かに難しくはありませんが、実際に解ける人がどれだけいたか?で判断すると解けなかった人の方が多かったと思いますね。これは、数学の偏差値が55以上の人であれば解法に気づき実際に満点を取れる人もいるでしょう。しかし、数学の偏差値が55未満の人は、解くのがかなり難しい問題です。記述は、幸い部分点がもらえるので数学が苦手な人も1~2点はもらえるかもしれませんが、せいぜいそれくらいです。と判断するならば、この問題は正答率や得点率で見ると難しい問題だと言えます。証明の問題自体の難易度は、いたって標準レベルです。難しくありません。

記事では、作成した人の主観が強く入っており、正答率や得点率の視点ではほとんど書かれていません。すると、記事を読んだ受験生は、

えっ!?これが基本問題?

と不安になるわけです。

私がこのブログで書いたこの記事は、客観的な視点で書かれています。正答率や難易度もこの通りになると思います。数学は大問1(51点満点)が例年より簡単で、大問2と大問3と大問4の初めの問題は簡単だったので、例年より平均点は少し上がると思います。


大問4は

わけわかめ

と言いたくなる人も多かったのではないでしょうか?問題文が長いんですね。数学が嫌いな人は体が拒否しそうな見た目になっています。見た目から嫌な問題です。数学が嫌いでない人も、

ああ~、出た~

と言いたくなる問題です。この問題を解くコツは、まず問題の意味を理解することです。完全に読解力が問われます。しかし、この手の問題は必ずと言っていいほど、

例えば、・・・・

と問題文の意味を理解しやすくするために、例を挙げています。ポイントはここです。この例えば、・・・のあとの例を見ても問題文を理解できなければ、その先を進めてもまず解けません。だから、この例文を理解できるように、2度3度問題文を読み直して徐々に内容を理解することが大事です。ここを体が拒絶せず、きちんと読んで理解できるかどうかが勝負です。体が拒絶せずに問題文を理解して解けるようになるには、先生と一緒に解くのが一番です。先生が解説の際、日頃から一緒に問題文を2度3度読んで、問題の意味そのものを理解させてあげることが大事です。そのような授業をしていると、解ける可能性が徐々に高くなってきます。だってこの手の問題も1問目はとても簡単な問題ですから。その1問を落とすわけにはいきません。その1問が合否を分けるかもしれません。取れるところを取れるようにする、大問4の1問目を捨てるわけにはいきません。

入試が終わったあとは、合格しているかどうか不安になる人もいますが、結果を待つしかありません。後から思い返せば、まだまだやれたかなと思うかもしれませんが、

ほとんどの人は、その時点ではその人なりに頑張っている

と私は思っています。だから、ベストとは言えないかもしれませんが、今の実力は出せたと思っています。あとは結果を待ちましょう。そして、茨城はこれから試験です。テスト1週間前は難しい問題を解くことはせず、基本と間違えたけど理解出来た問題の、もう一度解き直し暗記し直しをすることが大事です。最後まで頑張れ!

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