勉強を通して得られるものはたくさんあります。単なる知識だけではありません。むしろ、知識は大人になれば忘れていきますが、勉強を通して培ったものは忘れません。勉強を通して得られる力、その中でもこれは大きいぞ!というのがいくつかあります。
逆算力
試験日から逆算して、目標に向かって計画を立てる力です。現状の把握をし、目標との差を埋めるためにどうすれば良いかを考える必要があります。大事なのは、計画はこまかく更新していくことです。ほぼ100%当初の予定通りにはいきません。頑張れば頑張るほど、当初の予定よりも早く目標に到達することもあります。予定通りに行かないことを嘆くのではなく、常に状態を更新して最善の策を練ることが大事です。
集中力
ひとつの物事に意識を集中させる能力のことです。集中力が高い人は、短時間で高い成果を出すことが可能です。これは、大人になっても大きな差となり、高い集中力を身につけた人は、きっとそれが将来自分の力となってくれるでしょう。人生が変わると言っても過言ではありません。
欲のコントロール
自分のやりたいことだけに捉われず、優先順位をつけて物事を進めていく能力のことです。大人になっても大事な場面はいくつもあります。中には、人生の分岐点となるような大きな出来事に直面することもあるでしょう。その時に、目の前の欲求に流されて大事なことを後回しにしてしまうと、自分が望む結果を得ることは難しくなるでしょう。反対に、自分の欲求を上手くコントロールして乗り越えた経験があると、それが自分の支えになります。「俺は(私は)大事な時は目の前の欲に負けず我慢することができる」と。
私は塾の仕事をしているので中学で習う内容を覚えていますが、もし塾の仕事をしていなければ90%以上は忘れてしまうでしょう。勉強の知識なんてものはそんなものです。でも、勉強を通して得た力はずっと武器になります。
私は中学生の時はゲーマーで本当にゲームが好きでした。たくさんゲームをやりました。1日8時間ゲームしてもまったく疲れませんでした。なぜなら、めちゃくちゃ楽しいからです。そんなゲーム大好き少年だった私は、中3になる前の3月頃からゲームをやめるか悩みました。受験生になるからです。やめた方がいいのは頭では分かっています。でも、そんなに簡単に決断できるものではありませんでした。私には3つの選択肢がありました。
①ゲームの時間を少し減らす
②勉強の合間やちょっとした息抜き程度のゲームはやる
③ゲームをいっさいやらない
最終的に私は③の決断をしましたが、決断に至るまで約2か月かかりました。それだけ私にとって「ゲームをいっさいやらない」というのは大きな決断だったのです。そして、受験が終わるまでそれを維持することができました。これは、私にとって大きな自信となり、今でも支えとなっています。ここで、「自分は我慢することができる」という成功体験をしたからです。人によってはたかだかそんなことで・・・と思う人もいるでしょう。でも、当の本人からすればこれは大きな成功体験だったのです。成功体験は小さくてもいいんです。その成功体験がいつか自分を支えてくれる時がきます。
だから、勉強を通して得られるものは単なる知識だけでなく、むしろ、勉強を頑張ることで同時に得られるこういった力の方が後に大きな支えとなります。勉強を通して何でもいいので成功体験を積んでいきましょう。その成功体験がたとえ1つであったとしてもそれが自分を支えてくれるかもしれません。悲観することなく、1つでも成功体験を得ることがあれば自分を褒めてあげましょう。そしてそのことを大事にしてください。
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