証明が分からない
助動詞が分からない
証明が分からない
数学の証明が分かりません
こういった質問、塾の先生は嫌います。また、大人になった時にこういった質問しかできない人は、「仕事ができないやつ」というレッテルを貼られるでしょう。なぜでしょうか?
数学の証明が分からないと言っても、
- 合同条件が覚えられていない
- 解きかたは理解できているけど、書き方が分からない
- ただの三角形の証明はできるけど、二等辺三角形(直角三角形)ができない
- 三角形全体は分かるけど平行四辺形が分からない
- 仮定と結論が分からない
- 逆が分からない
- 逆は分かるけど、反例が分からない
- 特殊な平行四辺形が分からない
- 等積変形が分からない
- 等積変形の応用が分からない
軽~く分類するだけでもこれだけぱっと出てきます。つまり、数学の証明が分からないと言っても、どこが分からないのかこちらは分からないということです。だから、具体的に
数学の証明のこの問題のここまで理解できたんですけど、なんでここがこうなるのか分かりません。
こう言われれば、頑張って問題を解こうとしたんだなというのが分かります。そして、自分が解けないとこがどこなのかを把握しているので、そこさえ解決できればその問題はしっかりと記憶に残ります。反対に、すぐ「分かりません」という人は要注意です。自分で考えていないので、たとえ答えを聞いてもやり方を聞いても、記憶にはほとんど残らないでしょう。自分で考えていないからです。
助動詞が分からない
助動詞が分かりません
と質問してくる生徒がいたので、いらっとする気持ちを抑えながら次のように対応しました。
なぜ、いらっとするのか?それは、助動詞はテスト前に2回指導しているからです。それも分かりやすく指導しています。一度指導したくらいで定着しないことくらいは分かっています。だからポイントや解きかたやコツなども伝えました。文法の問題は暗記要素も強く、すぐにできるようになるものではなく、何度も反復する中でできるようになるものだと思っています。だから、すぐにはできないことは理解しています。しかし、「分かりません」という生徒に限って授業中集中していないんです。
じゃあ、今からこのプリント解いてみて
学校ワークの助動詞のところをコピーして解いてもらいました。意図は、もちろん現状どこができてどこができていないのかを把握するためです。テスト直前に助動詞を一から全部説明する時間なんて当然ありませんし、そんな指導方法は正しくありません。そして、実際に解いてもらったところ、半分以上は正解していたので、間違えたところの覚え方のコツなどを分かりやすく指導しました。すると、
おぉ~、そういうことか
と凄く納得します。
授業の時と全く同じ説明してるんだけどね
と内心は思ってますが、テスト直前でいちいちそんなことは言いたくないので、言いませんでした。
そして、さらにもう一度同じ問題を解いてもらったら、正答率は9割以上でした。
分からないから教える、それは正しくもあり正しくもないのです。このようなケースの方が多いからです。勉強が苦手な生徒だから解説をするのではなく、勉強が苦手な生徒ほど問題を解いていないので解かせる必要があるということです。そして自分で分からないところがどこか把握できるからこそ、そのあとしっかりと覚えてテストで点を取ることができるのです。
質問する時は、「〇〇が分かりません」ではなく、「この問題のここの部分が分かりません」と具体的に言うようにしましょう。
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