たがため

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1.統一模試の理科の問題

 8月末に行われた茨城県の統一模試の理科では、夏期講習で使用したテキストからそっくりそのまま80点分出題されました。それも、ポイントの部分と確認問題からです。これが何を意味するのか?いかに基本が大事かということです。当塾で使用しているテキスト構成は以下のようになっています。

1.ポイントの解説(授業の導入部分)

2.確認問題(基本問題)

3.基本問題(公立入試の問題)

基本をしっかりとおさえることがまずは何より大事です。しかし、理科と社会は暗記科目が故に繰り返しやらないとなかなか正確には覚えられません。本日の入試対策理科でも、音を高くするには?と聞かれているのに「振動数」ではなくて「振幅」が大きい方を選んでいる人が半数いました。席を回っていて「えっ!?まじか?」と思い、他の子の解答も見ると同じように間違えている人が半数もいました。思わず膝ががくっと落ちました。「まじか・・・」と。ちなみに間違えた生徒の中には理科の偏差値が60近い子もいました。仮にこの問題が模試に出て落とすとかなり痛い問題です。でも、こういった問題の正答の積み重ねがテストの点を左右するのです。まだこの時期は基本が入り切れていない生徒がたくさんいるということですね。


 ちなみに夏期講習中にも生徒にはこのように伝えていました。

8月末の模試では基本的なことが問われることが多いから、本当に〇〇(塾で使用しているテキストの名前)の確認問題がノーヒントで8割以上取れる力があれば偏差値60くらい取れるからね

9月以降は徐々に難しくなるけど、それでも6割くらいは〇〇(塾で使用しているテキストの名前)の確認問題から問題が出るからね。まずはしっかりポイントを暗記して確認問題が解けるようにしようね

言った通りになったわけですが、これも普段から模試を解いているから分かるのです。言われた通り勉強をした人は、やはり高得点を取っていました。何度も「これは出る!」と言ったところから実際に問題が出ているんです。今は点と点になっている生徒が多いですが、「先生が言ってたやつが出た」、「先生が言ってたのはこれのことか」と点と点が線で繋がるようになってもらえたら嬉しいですね。本当に。高次元で出題頻度が高い問題を言い当てています。

2.たがため

 毎年思うのは、理科と社会が足を引っ張ると受験はあまり上手くいかないということです。

いやいや、大事なのは数・英・国でしょ

と思う人もいるかもしれませんが、実際は暗記科目が足を引っ張って合格が厳しくなる生徒が多いのです。

理科と社会は暗記するだけでしょ

と言う人もいると思いますが、それができないから毎年多くの人が苦労しているのです。


 理科と社会は暗記科目なので勉強が苦手な人も成績を上げるチャンスがあります。そして、頑張った分成績も上がりやすい科目です。理科と社会だけは偏差値が一気に10上がることも珍しくありません。それだけやれば上がる可能性を秘めた科目です。でもなかなかやれない・・・という人のために何ができるか?を考えました。ここで今年新しいことにチャレンジをすることにしました。

理科と社会の管理

 塾で使用している確認問題は本当に基本をおさえる上で大事な問題ばかりです。そこで理科と社会のテキストの確認問題をテストすることにしました。概要は以下の通りです。

1.やりたい人だけやる(強制はしない)

2.1週間で理科と社会それぞれ15単元ずつテスト

3.丸付けは自分で行い塾では提出したかどうかのチェックだけ行う

 まずこれは強制ではありません。しかし約6割の人が自主的に参加しています。

いつでも始めることができるし、いつでも辞めることもできるよ

と伝えています。

 次に2週間でテキストが1周、1ヶ月でテキストが2周できるようにしたかったため1週間で15単元をやると決めました。

 最後に丸付けは塾で行いません。

塾でやらないの?

と思うかもしれませんが、生徒一人一人のテストを丸付けしている時間は正直ありません。だから生徒にもはっきりとそれは伝えています。

「やる」と宣言することで実際にやるようになる

これをやった目的はここです。やろうと思っても実際はなかなか動けない人が多い、だからやるきっかけが必要です。そのきっかけとして、「やる」と宣言して実際にやって塾にプリントを提出する。これがこの理科と社会の管理のポイントです。


 たかがこれだけでも、リスト作り・プリントの用意・チェック等で負荷がぐっと上がります。それでもなぜやろうと決めたのか?

たがため?

もちろん生徒のためです。だって簡単にあきらめてほしくないじゃないですか?あきらめていいほど努力してないじゃないですか?こんなところであきらめさせちゃだめじゃないですか?本人は色々といっぱいいっぱいになっているかもしれません。そこは様子を見ながら接していかないといけませんが、でも基本はまだまだです。まだまだ頑張れるんですよ。本気の本気はまだもう1段階も2段階も上です。その景色をまだ皆は見ていません。これからが勝負です。差が出るのはここから。私自身が気を引き締めてやっていくことで緊張感を上手く出せたらと思います。まだ色々と考えがあります。

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