質問しない生徒に質問してもらうには

この記事のお話:質問しない生徒に質問してもらうには

質問しない生徒に質問してもらうには

テスト前は、土曜日と日曜日に半強制的に塾に来て勉強して頂く「定期テスト対策」を行っております。

土曜日:19時~21時25分

日曜日:9時30分~17時30分

部活や習い事等で一部の時間帯の参加になる人もいますが、大体ほとんどの方がこの時間帯全て参加されます。私の役割は、

生徒に集中して勉強できる環境作りをすること

学校ワークを終わらせてもらう(繰り返しやってもらう)こと

質問してもらうこと

です。定期テスト対策と言っておきながら授業をしないのは、授業が受け身だからです。テストが近い時は、いかに問題を解かせて繰り返しやってもらうかが重要です。授業は教わった直後は理解してできたような気になりますが、その後自分1人で問題を解かなければ結局解けるようになりません。だから授業よりも自分1人の力で問題を解いていくことが大事になります。そして、間違えた問題は答えや解説を見て理解する、理解できなければ質問して解決していくことが望ましいです。私の仕事は、ここの「答えや解説を見ても理解できなかったところの解説」になります。でも、自ら質問をしてくる生徒はそれほどいません。集団塾に通っている生徒だから自分で質問できる人が多いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は全くそんなことはございません。こちらから声をかけないと質問できない人の方が圧倒的に多いです。だから、桜ゼミナールでは、こちらから声をかけて強制的に質問をしてもらうようにしています。それでも、質問できない人もいます。そういう時はどうすればいいでしょうか?

何か質問ない?

あ、ありません。

ここは大丈夫?

だ、大丈夫です。

こんなやりとりがしばらく続きました。今回の中2の理科のテスト範囲は「電流と磁界」がメインになります。毎年苦手な生徒が多い単元です。私が声をかける時は、質問が多そうな科目、つまり数学や理科の勉強をしている時に声をかけます。或いは、時間を指定して

〇時〇分に声をかけるから質問したい内容をまとめておいてね

といった声かけをします。前者は机間巡視している時に使う言葉です。後者は時間を約束して質問してもらう時に使う言葉です。上記の生徒は机間巡視している時に声をかけたのですが、質問はないと言われました。もちろん、勉強しているタイミングで「今は質問する内容がない」ということはありえるでしょう。しかし、どのタイミングで声をかけても質問がないというのは少し違います。質問自体を何かしらの理由でためらっているのです。質問したいけど質問しづらい、質問したいけど勇気が出ない等です。私は机間巡視をしながら、

質問したいところがあったら遠慮なく言ってね。大人になった時に、質問できない人になるより質問できる人になった方がいいよ。人に質問することができるようになったら助かることたくさんあるよ。

と言いました。すると、それがきっかけになったかはわかりませんが、上記の生徒は質問しにきてくれました。他の生徒も質問に来てくれるようになり、おかげさまでほぼ一日中教えている状態でした。

成績を上げるために「質問を出来るようになった方がいい」と声をかけましたが、本当は「大人になった時に誰かに質問したりお願いごとをしたりすることができるようになった方が絶対にいい」と思って話しています。小さな事かもしれませんが、こういうことで将来大きく変わるかもしれないと本当に思っています。今回はたまたま相手の行動を変えることができましたが、こういうことにも気を配りながら指導しています。ここで得た何かが将来役に立てれば幸いです。

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