ある方のSNSに「もっと道草をすればよかった」と書いてありました。幼稚園や小学校の送り迎えの時に、ただ真っすぐ帰るのではなくて、寄り道していつもと違う道に行ったりして子どもとの時間をもっと大切にすればよかったということです。つまり、子どもとのかかわりの時間をもっと持てばよかったというものです。
私の子どもはまだ小さいので、感情表現を素直にしてくれます。私はしょっちゅう叱ってばかりですが、それでも無邪気に笑う子どもの姿が死ぬほど愛おしいです。あんな感情表現、大きくなったらできなくなってきます。全力で笑い、全力で泣く、毎日一生懸命生きてます。
この瞬間が大切なんだと分かっていても、日々の忙しさについ叱ってばっかり・・・。
そんな時、この方のSNSを見てはっとさせられた気がしました。

もうちょっと子どもと遊ぼう
と思いました。こどもと遊ぶ時間を取ろうと思えば取れたはずです。でも、時々それをやってきませんでした。その回数を少しでも減らそうと思います。
モンスターハンター(県立船橋高校に合格した生徒の話)
中2の学年末テストが終わった時に、5教科で約380点の生徒がいました。彼が目指しているのは、県立船橋高校でした。普通に考えれば合格は厳しいです。多くの人は「無理」と言うでしょう。定期テストの点数があまり良くなかったので、本人とお父様とで三者面談を行いました。
こんな成績でどうしてくれるんだ!
くらいの感じで言われたと思います。実際は言葉はもう少し優しかったと思いますが、雰囲気はそんな感じでした。



県立船橋高校に受かるには、必ず越えないといけない壁があります。



それは、中3の前期中間テストで450点を超えることです。県立船橋高校は学区トップの高校なので、最低でもそれくらいの点数を取る力がないと合格は難しいです。
そのためには・・・
といった話をしました。実際中3の前期中間テストは451点でぎりぎり超えてきました。



450点超えたのは超えたけどぎりぎりだな~
と思っていました。それでも最低条件をクリアできた状態なので全く安心感なんてありませんでした。だって県立船橋高校はめちゃくちゃ頭いいですからね。毎年東大10名くらいは出ています。早稲田は100名以上合格しています。450点取ったくらいで全然安心できません。まだまだ心配ごとがたくさんあったのですが、定期テスト後何気なく本人と話をしていたら、
モンハン(モンスターハンター)の話が出てきたので、



えっ!?モンハンやってんの?
かくいう私もモンハンで遊んだことがあるので、遊び方を知っているのですが、ハンターランクや誰とやっているかでやりこみ度がある程度わかるので聞いたところ、



お父さんとやってます
とまさかの回答がきました。



えっ!?お父さんと!?
思わず聞き返してしまいました。だってほんの数か月前、「どうしてくれんだ!」みたいに言ってたのに



ゲーム一緒にやってんじゃねえよ
と一瞬思いました。でも、考えを改めてみることにしたんです。この子はお父さんの話を聞く子です。それは父親に対して信頼があるのだと思うのですが、なんでか?
こうやってゲームとはいえ、子どもとの共通点や話す時間があったからだと考え改めるようにしたのです。ゲームがいいとは思いませんが、ただ悪いことでもなく、一つの共通点を持ちコミュニケーションを取る手段としてはありなのかもしれません。逆によくないのは、
・ノータッチ
・塾にまかせっきり
・成績のことしか話さない
塾の先生の中には、「親が言うとケンカみたいになっちゃうことも多いと思いますので、ノータッチで大丈夫ですよ」
という塾もあります。これは極めて危険です。ノータッチだと子どもは自分のことを見てくれないと感じ、愛されていないと感じることがあるからです。話せば「うざい」、「ほっといて」、「分かってる!」と言われ、話さないと愛情不足を感じる。それがこの中学生特有の難しさなのです。だから、ノータッチはよくありません。また、塾にまかっせきりもよくありません。親に何も言われないことをいいことに、塾で勉強の手を抜く人もいます。あなたの成績を気にしているんですよ、というのは少しは見せた方がいい子もいます。また、子どもとの会話が成績の話だけもよくありません。子どもは親が自分に無関心だと感じるからです。
それならばまだこの親子の方がいいということになります。この子は結局、県立船橋高校に合格しました。奇跡です。でも、その奇跡は「常識に捉われなかったから実現した」のです。私の上司は、「県立船橋高校とかはっきり言って厳しいから志望校を変えさせて下さい」と言いました。



そんなことは分かってんだよ!でも、今はこの子に何もしてあげてないでしょ。何かやってだめなら分かるけど、まだやれてないことがあるのにダメって決めつけるなよ!
と内心思っていました。5科380点で県立船橋高校に合格なんて夢のまた夢ですよ。普通は。でもね、勝手に限界を決めないことが大事です。なぜなら、私はこういう奇跡を今まで何度も見てきたことがあるからです。これは正直指導者によって変わります。私の上司がこの子の直接の担任であれば、県立船橋高校は受験していなかったでしょうし、成績も全然上がらなかったと思います。「先入観を持たない」って大事なんです。
思春期の子は難しいところもあると思いますが、成績以外の話を意識して日常会話を心がけていけば、たとえしばらく返事をしてもらえなくても、どこかのタイミングで頼ってくる時がきます。それまで見守ってあげましょう。受験は親子で勝負です。
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